今回の利上げは想定以上に大きな上げ幅であった。しかし、報道されている内容よりも、報道されていない内容を深読みすると重要な意味が隠されていることがある。
今回の報道で「大手5行」とされている銀行は、住宅ローンの大手ではない。住宅ローンの主力行は今やネット銀行である。ネット銀行では住宅ローンが主力商品となっており、その利上げ幅は今のところ非常に小さい。実際は、がまん大会が継続していると私は見ている。
そうなると、今後起こるのは、住宅ローン業界におけるネット銀行へのさらなる顧客集中化。新規では金利を上げた銀行からネット銀行に顧客が流れるだけの問題だ。大手5行の中には、新規貸し出しは金利据え置きというダブルスタンダードを用いている銀行もあるのは、それを避ける意味合いがある。
こうして、新規で借りる側にはあまり大きな問題には今のところなっていないと見ることができる。